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(1)特定サービス産業実態調査速報


2002.9.27
「劇場(貸しホールを含む。)」の実態は?

経済産業省 特定サービス産業実態調査 平成13年調査「劇場(貸しホールを含む。)」

 劇場(貸しホールを含む。)とは、演劇を提供する劇場(自主公演、提携公演などの演劇公演を行う事業所)、および調査日前の1年間に演劇の公演があった貸しホールを含んだ、劇場を賃貸する民営の事業所(自主公演、提携公演を行わず、演劇・オペラ・歌舞伎・人形劇・ミュージカルなど演劇公演のために劇場、ホールの賃貸を行う事業所)をいう。また、国・地方公共団体から管理・運営を委託された事業所も対象となる。なお、風俗営業法対象の事業所、映画興行を行うとともに演劇公演も行う映画館、コンサート公演のみを行う事業所、ライブハウス、ディナーショー等飲食を提供する事業所は対象外である。(以下の「※」のコメント・分析は「速報」に掲載されたものである)

※芸術・文化に対する関心の高まりなどにより、演劇公演による売上高は増加
総括表
  1994年 2001年 伸び率
劇場数 562館 605館 7.7%
就業者数   10,348人  
年間総売上高 1,574億円 1,569億円 ▲0.3%
1劇場当たり   2億5,934万円  
就業者一人当たり   1,516万円  
座席数 61万583席 70万8,181席 16.0%

劇場数(貸しホールを含む。)
  1994年 2001年 伸び率
合計 562 605 7.7
会社 128 124 ▲ 3.1
会社以外の法人・団体 417 470 12.7
個人 17 11 ▲ 35.3

※劇場数は「会社」「個人」がともに減少したのに対し、「会社以外の法人・団体」が1割以上の増加となっている。これは、国や地方自治体が地域振興をめざし、地域住民の文化・芸術とのふれあいを目的としたパブリックシアターの建設を推進させたことなどによるものとみられる。

これは正しいでしょう。限られている観客を公的な劇場が持っていったため、民間劇場の経営を圧迫した、とも解釈される可能性もあると思うが。(じ)

収入区分別の年間売上高(単位:百万円)
  1994年 2001年 伸び率
合計 157,401 156,902 ▲ 0.3
演劇公演による年間売上高 67,227 94,451 40.5
 入場料収入 60,022 83,909 39.8
 賃貸収入 7,205 10,542 46.3
演劇公演以外の年間売上高 90,174 62,451 ▲ 30.7
 演劇公演以外の入場料収入 5,773 8,390 45.3
 演劇公演以外のホール賃貸収入 17,910 21,550 20.3
 食堂・売店(直営)売上収入 5,625 4,842 ▲ 13.9
 その他の収入 60,865 27,669 ▲ 54.5

※平成6年(1994年)と比べると、「演劇公演による年間売上高」は40.5%の増加となる一方で、「演劇公演以外の年間売上高」は同30.7%の減少となっている。しかしながら、「演劇公演以外の年間売上高」のうち、「演劇公演以外の入場収入」、「演劇公演以外のホール賃貸収入」はともに2桁台の増加となるなど、文化・芸術に対する国民の関心の高まりを示しているものとみられる。

ここではオペラやミュージカルも演劇に含んでいるので、「演劇公演以外」ってなんなのかしら。「演劇公演以外」が増えても、「文化・芸術に対する国民の関心の高まり」と解釈してるんだから、文化的なイベントなんでしょうけど・・・。だいたい最後の「その他の収入」が半分以下に激減したことが今回の結果のすべてなんだけど、この「その他の収入」ってのがなんなのか、がカギだよね。それについてはこの「速報」の後に発表になるもので。(じ)

経営組織別、資本金別年間売上高
  1994年 2001年 伸び率
合計 157,401 156,902 ▲ 0.3
会社 100,356 97,046 ▲ 3.3
 5000万円未満 12,181 11,337 ▲ 6.9
 5000万〜10億円未満 41,002 31,264 ▲ 23.8
 10億円以上 47,173 54,446 15.4
会社以外の法人・団体 56,575 59,632 5.4
個人 470 224 ▲ 52.3

※劇場数でみる「会社以外の法人・団体」の割合は全体の約8割と高いものであったが、年間売上高では4割台にとどまっている。これは、「会社以外の法人・団体」の経営する劇場は、アマチュア・サークルによる発表会の開催など、地域住民のコミュニケーションの場としての位置付けにあり、また、地域住民の文化・芸術に関する鑑賞機会の拡充が設立目的の中心となるためと考えられる。

つまり、公的な小屋はすごく増えたが、売上には寄与していない。民間の大きな劇場は増え、売上を伸ばしているが、小さな劇場は数が減った。・・・クロス集計を見ないと、これ以上はなんとも・・・。(じ)

都道府県別の年間売上高(上位10県)
順位 都道府県 劇場数 年間売上高
(単位:百万円)
対1994年比
  全国計 605 156,902 ▲ 0.3
1位 東京 118 58,957 ▲ 15.1
2位 大阪 46 28,848 52.2
3位 愛知 37 15,507 ▲ 7.7
4位 兵庫 20 11,446 ▲ 12.7
5位 福岡 32 8,035 55.1
6位 埼玉 23 4,530 22.5
7位 京都 20 3,505 ▲ 17.7
8位 神奈川 13 3,314 130.9
9位 富山 14 2,409 466.8
10位 静岡 23 2,162 217.9

大阪の伸びが突出している。もちろん、神奈川や富山、静岡も伸びてはいるが、下位は劇場数が少ないので、新設劇場や新設イベントの影響をもろに受けるわけで誤差が大きい。大阪は・・・。1劇場当たりの年間売上も関西圏の高さが突出している。これを「速報」では「関西経済圏では、付加価値の高い演劇やその他の公演による入場料収入の売上高に占める割合が非常に高いことによる」としているが、関西圏で「付加価値の高い公演」すなわち、「値段の高い公演」が多いってのは、どうなのよ。四季と歌舞伎の影響が大きいってことかしら。(じ)

 いろいろ疑問の多い調査結果であるが、問題点はひとつなのよ。つまり、国はこの結果を得た、ということ。公的な施設が建ったおかげで「芸術・文化に対する関心を高めた」と解釈している。国民は公的な施設を得て、芸術・文化に親しんだ、というわけだ。また、大きな劇場の増加がいい結果を生んでいる、とか。他にこういったデータがないのであれば、しょうがない。いいのかおい。詳報が発表になったら続き(2)をやりたいと考えてます。

【追記】
 あとね、劇場の売上うんぬんで文化を語られてもあああって思うの。そこを借りて公演している劇団の売上こそが重要なわけで・・・。 (じ)



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