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ぴあと演劇、その活性化のために (1)

2001.2.6
(株)ぴあに行ってきた。

1972年に創刊された情報誌「ぴあ」は、映画やコンサートの情報にとっても重要な存在であるが、演劇にとっては、その創刊は画期的な事件であった。また、チケットぴあの登場は、ある新劇系の劇団をして、はっきりと「革命でした」と言わしめている。ぴあとチケットぴあは、演劇を作る側と見る側にとって、とってもとっても大切な存在なのである。

その情報誌・週刊ぴあが2001年新年号(1/9・1/15合併号)より大きくリニュアルを遂げた。その新しい誌面を見た読者は、まあ、びっくらこいたでしょう。ウワサで、かなりヤバイリニュアルになるというのを聞いてはいましたが、思わず「なんだこりゃあ」と言った人が約2,402人いたと、週刊FSTAGEの調べで出ています。

その「公演リスト」変更の最大の特徴は、2点。まず、公演のタイトルとスタッフや出演者の記載がなくなったこと。情報は、劇団名と日時・場所・料金・問い合わせ先、そしてPコード(チケットぴあの申し込み番号)のみ。新しいユニットとかだとわけがわからない。

変更の2番目は、掲載公演が「チケットぴあ」での扱いのものだけになったこと。「公演リスト」じゃなくて、「チケットぴあ取り扱いリスト」になったのだった。チケぴで扱わない公演は掲載されなくなっちゃった。

いったいこれは、ナニがどうなって、こんな変更になったのだろうかと、週刊FSTAGE編集部は、直接、(株)ぴあを訪問した。1月12日(金)午後のこと。

ぴあを訪問すると、明るい笑顔の広報担当者の横に、堅い顔つきで、やや引きつった表情の方が待ちうけていた。この人はいったい・・・? 引きつっているというか、身構えているというか、バリア張ってるというか・・・。実は、この人こそが、渦中のど真ん中の人、演劇事業部長さまであった。・・・マジで引きつっていたぞ。

それから45分、時間を延長して、あれやこれやを伺った。今回のリニュアルでは、いろんな人から厳しい意見が演劇事業部に届いたそうで、部長さんはかなり大変だったらしい。怒られるの承知で、某●ラメル●ックスのプロデューサーに会いにいったりもした。一生懸命説明したとか。けっして演劇を斬り捨てようとかいうものではない、好きで演劇を担当してるわけで、なんとかして演劇を盛りたてていきたい気持ちは変わらないのである、とか。たぶん、そのコトバに偽りはないだろう。やっぱほら、そういう熱いものがないと、演劇周辺には関われないもんね。わかるわかる。熱いというか、純粋というか・・・。

じゃ、どうしてこんなリニュアルになっちまったというんだい?

簡単に言うと「現在の形がリニュアルの最終形ではない」ということだそうだ。演劇部門のリニュアルとしての独自性は考えられるが、諸般の事情により、コンサート部門などとの横並びのフォーマットで、今回については出さざるを得なかったのだそうだ。確かにコンサート部門と同じになっている。そんで、コンサートはアーティスト名がメインで、スタッフとかその他の出演者の記載はいらないもんな。

ぴあは今年の4月に通巻900号を迎える。当初、リニュアルはその4月時点で行う予定だったのだとか。それで、1月からリニュアルが始まってしまったわけだけど、演劇事業部としては、多方面の意見を聞きながら、4月に向けて、さらに変更を加えていくらしい。(実際、翌週のぴあ1/22号では公演タイトルが復活した)

とはいえ、情報が減ったことには変わりがない。作・演出や出演者が出ていないというのは、やっぱりすごく問題。その上、チケットぴあ扱いがないと掲載されないのに、そのチケぴ扱いのために劇団が支払う手数料が値上げされたという。それまでチケぴ登録料(チケぴで扱ってもらうために登録するためのお金。劇団は、これ以外に1枚売れるたびに1割程度の販売手数料を取られる。)が1万円だったものが、3万円になった。劇団側からは、「値段が上がったのに、情報が減らされた」という意見が出ている。

劇団にとって、情報が減ったというのは、必ずしも正確ではない。これまでは、公演情報は、公演の直前の1〜2週しか載らなかったが、リニュアル後は、チケぴ扱い期間中の1〜2ヶ月間、ずっと載るのである。情報掲載の総量は増えたとも言えるわけだ。ただ、同じ不充分なデータが毎週載ってるわけで、やっぱり劇団側は不満に感じているようだ。でも、「せっかくチケぴに委託しても、直前しか載らないのは役立たずだ」という不満がこれまであったのだそうだ。その声に対しては、今回のリニュアルは応えたものといえる。

ぴあは、チケぴ扱い以外の公演情報も網羅して載っていた点が、とっても素晴らしかったわけです。商売にならない公演情報も載っていた。このことが、ぴあの演劇に対する姿勢を示していたとも言えるわけです。その意味で、「斬り捨てた」とか言われちゃってるわけです。値上げしたことで斬り捨てられた劇団だっている。そこいらへんを部長さんに問いただしました。

部長さん、苦しそうでした。引きつりながら言いましたよ。「載せられるんなら、私も載せたい。安くしたい。一番いいのは、詳細な情報を前売段階から全部載せることでしょう。それが叶うのなら、やります。が、限られた誌面で、それをすることは不可能なんです。」

さあ、今回の取材の本題が、ここから始まります。チケぴを委託する劇団側にとっても、ぴあを利用する観客にとっても、これで利益を出さなくてはいけない(株)ぴあにとっても、みんなにとってもシアワセになる方法が、なぜできないのか。その方法はあるのか。ないのか・・・。

まずは、情報誌ぴあのリニュアル前、リニュアル後の比較と、(株)ぴあのチケットぴあ売上データを参照してみましょう。

続き(2)



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