2007年12月第1週


ツアーの中で、数日でも滞在できると本当にらくちん。街に親しんでから劇場に行くと、また、居方が違う。客席と一緒に作る芝居。私たちも観客を知らなければ。

11月26日〜29日 倉敷市芸文館
倉敷到着。倉敷市芸文館は指折りの良い劇場だ。宿舎である倉敷アイビースクエアから劇場までのロケーションもとてもいい。おまけに休館日は、「休演日」! オイルマッサージに出かけた。これが若い女の子だったけど、素晴らしく上手! 聞けば、扉座さんのファン。横内君、六角君を追いかけて東京まで芝居を見に行くんだとか…。上京の際の再会を約束する。

30日〜 岡山市立市民文化ホール
瀬戸内らしい落ち着いた清潔な街を巡る。岡山には加藤健一事務所の卒業生が何人か住んでいて、そのうちの2人が日替わりで見に来てくれた。役者になるための訓練は、彼らのその後の人生にも活き活きと行きている事を願って、短い再開の会話の中にそれを探してみる。

一月半のツアーはそれほど長いものではない。いよいよあとが少なくなって来た。心を込めて心静かに演じよう…とかいいながら、楽しくて、どんどん盛り上がって行く……

(みずき)

☆明樹由佳的 稽古終了

明樹由佳

「GIFT」の稽古が終わりました。来週から劇場入りです。ほんとによく稽古しました。さぁ、グローブ座の空間でどう膨らむか。早く立ってみたい。

アンの「祈りのあとに」でも感じたのですが、再演の良さってあるなぁ、と。自分の状態を確認出来るなぁ。同じ役だけど、一年たって、感じ方が随分違います。また、テクニックについても。一年、歌の稽古続けてきたから分かること、とか。まぁ、できてない部分が具体的に分かる、てことなんですが。ああ、続ければ続けるほど、欲しいテクニックが増えます。

私の役は、不安定な職業を選ぼうとする息子を、なんとか安定したレールに乗せようとする母親。自分の母親が重なりますよねぇ。私が役者をやること、死ぬまで認めてくれませんでした。でも、今回その母の目線で作ったら、納得のいく事がいっぱい。価値観はつくづく個人的なものだなぁ、と思います。共有出来るという幻想を捨てれば、世の中の諍いはもっと減るに違いない…作品に、教えてもらうことが一杯です。

(ゆか)

☆立花あかね的 本番終了

立花あかね

11/21から12/2まで、全15ステージあった劇団桃唄309『三つの頭と一本の腕』が終了した。終わってからこんこんと眠っていたので、原稿の提出が遅れてしまった。すみません…!

人の死を扱う芝居であり、アンの芝居よりもたくさんあるセリフ量に、体は思いの外、心底疲労困憊してしまったようだ。数々の反省と経験を今後に生かしていく。毎回のことだけど。

今回は素敵な出会いもあった。いわき総合高校の生徒さんたちと。高校3年生の彼らは、舞台に立った時の体がとっても素直で、そのままの体で立っていた。芝居に対してもとっても真摯で、なんと、アゴラに入ってからは、ゲネやら本番をやって、朝は8時から夜は1時まで稽古していたとのこと。高校生版公演が終わった後、本公演版のキャストとお別れの儀式(?)をしたのだけど、号泣する子が続出。その、ありのままの体と心。それは、大人の体と心にも確実に影響を与えてくれた。

(あかね)

☆清木場直子的 訓練開始

清木場直子

稽古もなにもない私は、急に周りにいる人の日常的過ごし方と話し方とか自分とその人の関係の距離感なんかが気になりだした。

あ、あと顔ね。年配の方ってほんとに口角が、さがっている。電車に乗ってた年配の方全員だ。そんな情報は以前から本やテレビので言ってたけど、あんまり気になんかしてなかった。その夜顔の体操した。しけ顔から老け顔 ・・・ちょっと避けたい。

さて、初めてピラティスのレッスンへ。ビギナーズだから、大丈夫。と、なめてかかったら足がっつ!!つった!! こういうゆっくりした動きは、自分の身体の状態に目をむける。

役者は特別な仕事な存在だけど、生きてる人みんな演劇的な気がしてくる。それぞれがいろんな想いの中で、ヨガやって電車乗って、ご飯食べてんだな。忙しい中だと流しがちなものを今は、見て生活している気がして楽しい。

(きよ)

☆成本千枝的 本番終了

成本千枝

劇団桃唄309「三つの頭と一本の腕」の本番の一週間。12月2日で約二週間の公演も終わった。今回高校生と合同の公演。水曜日にいわきから高校生がやってきた。二日間稽古などを行い、週末の金、土、日曜日が彼女達の本番だった。高校生・・・当たり前だが、若い。若くてとても元気。そして、よく泣く。最後なんて皆、女子も男子も先生も!泣いていた。いろいろ大変だった事とか、思い出してんだろうなと思い、「ありがとう」「お互いがんばりましょう」など言いながら、皆を抱きしめてまわる。すみません、若干ご迷惑だったかもと後で反省。

そんな若い力を吸い取り、いい影響をたくさんもらいました。ありがとうございました。そしてご来場くださった皆様、ありがとうございました。

(なるちえ)

(2007.12.5)

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やっぱ高校生版も見たかったなああ。(じんぼ)

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