2007年9月第4週
加藤健一さんの稽古場は非常に細かくて、「緩い」。ほとんどが若手なので、教育上果たしてこれでいいのかしら?とも思うけれど、私こそがこの緩さの中でのびのびさせていただいている。「コレクター」(1982)で初参加してからものすごく長いお付き合いだ。座組みがプロデュース公演というより劇団みたいで、メンバーはものすごい濃い付き合いをすることになる。私は加藤健一俳優教室でも講師をしていたので、そのときの「生徒さん」たちと同じ舞台の上に対等に立つのは何だかくすぐったくて楽しいな。
こうなると、毎日は少しづつ進む稽古場とウチとの往復で、何だか判で押したような毎日になる。
23日はサンモールにヒンドゥー五千回を見に行った。扇田君は見るたびに成長していて、本当に楽しみだ。
ちょっと大人の陰りが出てきて、劇団らしくなったなあ…なんて、すごく母眼になる。
(みずき)
☆明樹由佳的 試行 |
俳優の作業がさっぱり分からなくなり、WSを受けまくり、その経験をもとに人に芝居を教え始め(おこがましい!)もう10年近くになる。最初から一人ではなく、俳優の体を見られるアクティングコーチの助手を暫くやった。
アンでもWSをやっているが、水木さんがアンでやりたいことは、生きている“人”をそこに置きたい、ということなので、演出を受けたり、それを外から見る事が“教える”ということに凄く役立っている。
水木さんの演出はほんとに細かく、また客演で得てきた事をどんどん消化して入れていくので、いつまでたっても追いつけない。ふ〜。
コンスタントに教えているプロダクションがあるので、新しく獲得した視点やテクニックはそこでためす。試行錯誤。何が嬉しいって、“演じて”不自由そうだった人が、“まさしくあなたですね”という瞬間を目撃する事。
アクティングコーチの仕事は難しいけど、俳優同様本当に面白い。
(ゆか)
☆立花あかね的 桃和 |
11月21日(水)〜12月2日(日)こまばアゴラ劇場にて上演される、劇団桃唄309『三つの頭と一本の腕』に、成本千枝(ナルチエ)と出演させて頂く。今週、いよいよ稽古が始まった。今回の桃唄初参加はナルチエと私だけとのこと。本当に稽古初日というものは緊張する!!!
桃唄は私にとって、場面場面が計算されて構築されている印象がある。そして、物語は「謎解き」形式で展開されていく。この物語に参加できることがとても楽しみだ。
演出される長谷基弘さんの稽古初日の話しによると、今回のテーマは「和」とのこと。そして、役者それぞれの感覚を生かした芝居にしたいとのことだ。日本の文化のなかで暮らした役者の身体にしみついているはずの「和」の感覚をどう生かすことができるのだろう。
最初の稽古数回はワークショップ形式で行われるとのこと。舞台(今は稽古場だけど)の空間感覚のワークショップを行ったり、実際にテキストを使いセリフを使ってシーンを演じたり。新しい現場は緊張しまくるけど、刺激的で楽しい。
(あかね)
☆清木場直子的 不足 |
先日、私が芝居をはじめてから3年間教わった事務所の先輩、シモさんの出演している舞台に俳優座劇場へ行ってきた。11年ぶりらしい。「勘が戻るのに時間がかかった。」と、言っていたが全然ブランクなんて感じなかった。
他の若手がちょっと苦しそうな声の出し方。シモさんは、全然力が入ってないのに言葉が聞こえてくる。
久しぶりに会ってちょっと自分が最近考えていることを話す。そして、シモさんに教わっていたころレッスンでやった「きりぎりす」とひとり芝居を思い出す。ずっと家で、いろいろやり方を試して自分の中で気持ちがつながったときのうれしさを思い出す。
全然飽きずにずっと本を読んでは、ずっと考えていた。
すごくへたくそだったけど。
今、私にたりないもの。技術だけじゃないな。
(きよ)
☆成本千枝的 参加 |
来週から新メンバー・ナルチエこと成本千枝が連載に加わります。どうぞよろしくお願いいたします。
(ちえ)
(2007.9.25)
桃唄のって高校生版とかバックステージツアーとかの企画があるやつだよね。会場はアゴラ。高校生版のほうを見たいような・・・。(じんぼ)