2007年9月第2週


3日(月)
斎藤憐さん宅へ、打ち込みのお手伝い。舞台作りの仕事は残らない。こういう「残り、育つ」仕事は、たとえ末端の末端の仕事でもちょっとわくわくする。

4日(火)
Anのメンバーのためのワークショップ。ひたすら口の体操と、発音。なんてこった…全く。「これを伝えよう」という「欲望」の訓練方法はないものか。昔、ある大物トレーナは言った。「恋愛しろ!」 その時には反発したけど、…そういうこともあるのかな?

5日(水)
博品館に三田和代さん津嘉山正種さんの朗読劇「The Guys 消防士たち」by Anne Nelson」を。感想はココにもあるけれど、朗読もここまで来ると、そんじょそこらの芝居よりコア。

終わって楽屋に行った。津嘉山さんはいつも、「お、みずき」と頭をなでてくれる。出会った時はまだ二十歳になりたてのほやほやだったからなあ。三田さんは「オセロー」の旅が終わったときよりもますますお美しい。やる役がキャラにかぶったせいか、ぐんと知的に見えた。

6日(木)
台風が来た。出かける予定が動かせたので、すべてキャンセル。家の中はきれいになった。

7日(金)
昼 加藤健一事務所で打ち合わせ。渋谷でマネージャーと打ち合わせ。夕方 憐さん宅で、打ち込みのお手伝い。晩御飯をご馳走になる。「ひやじる」という宮崎の郷土料理。初めて食べたが懐かしい。いろんなことがあった一日で、なんか胸が熱くなった。私、演劇のことをまだまだ知らない。知りたい。

8日(土)
あかねちゃんはまだまだ公演の事務処理に追われてる。ありがとう。来年、予定が一杯で、アンの本公演には関わることが難しくなってきた。援護射撃のためのシステムを作り始める。さてさて可愛い子には旅をさせる。

9日(日)
劇作家協会から預かったPCを調えているが、難しい領域になってきた。いよいよ、長谷君に頼もうか???な。あかねちゃんとナルチエの出演も決まったし、伊藤馨君は「アンの母」と言われて慕われてるし。

吉祥寺のお祭りに顔を出す。デザイナーの諸橋孝行(rhythm)さんとアンのフレンチ・ブレイン=ジュリが威勢良く担いでいる。

人ごみの中を歩いた。気持ちが晴れない。アンは一体どっちにいけばいいのだろう? あまりにも演劇人らしい悩みだわ。

(みずき)

☆明樹由佳的 指導案

明樹由佳

今NLTのアクティングコーチとして来日している、元RADAの校長、ニックさんの話を伺いにいく。NLTのヘッドコーチ池内美奈子さんから声をかけていただいた数人で貴重な時間を過ごす。俳優指導者のアソシエーションを作りたいと、模索するなかでの企画。各国から来日した優秀な俳優指導者を招いて、それぞれの国の現状を話し、問題点をさぐり、またそれを解決するヒントを探す。ほぼ全員が英語で討論出来るような環境の中、緊張して参加。しかしニックさんはフランクで、平等。WSリーダーを務めることも多くなったので、どうしたら、日本で俳優指導のスキルアップが出来るか、というのはいつも求めていること。しかしそれは英国でも同じことらしい。ニックさんも、いろんな現場に飛び込んで、舞台監督も照明も演出もやり、段階をふんで成長された方だった。私はこの現状で自分に力をつけるにはどうしたらよいか、と考える。レクチャーの様子は、高野しのぶさんのブログにも。

(ゆか)

※散々調べましたがリンク記事を見つけられませんでした(み)。

☆立花あかね的 修行案

立花あかね

公演後書類作成作業(主に助成金関連ですね)は、まだまだ続く…。もう書類は見たくない…。しかし、Anのお客さま名簿の整理も残っている…。ケソケソ…。

さて、そんななか、今週は久々にアンのメンバーだけで稽古する。「ボイスワークショップ」。私のセリフは、抑揚がなく一本調子になってしまう。なので、高低を意識してしゃべるようにしているのだけど、そもそも問題点が違うことを発見する。セリフは文章なのに、言葉もしくは文節でイメージをぶつ切りにしてしゃべることに問題がある。実はこれは私の体のクセも同様で、体のパーツパーツをぶつ切りで動かしてしまうため、体全体が繋がっていない。うーん。体と言葉は繋がっている…。

自分の俳優修行のために、このようなアンのメンバーだけの稽古は私にとってはありがたいのだが、他の俳優さんたちにもワークショップなどで伝えられる「メソッド」を確立するためにもこういう稽古をしているわけなのです。

(あかね)

☆清木場直子的 裏腹

清木場直子

9月4日 アンの4人のメンバーだけで、水木さんのボイストレーニングを受ける。久しぶりだ。実に久しぶりに4人で揃って、4人で何かする。教わったことを覚えておくということは、もう私には不可能。必ず”メモ”を取る。それもでも、あとで読み返し「あっ〜ここなんて言ってたっけ!!」と、頭を抱える始末。それプラス、うまく口がまわらなかったりするとおばあちゃんのようです。そして頬などの顔の筋肉が痛くなるのもあいかわず。いかに普段使ってないか・・・

5日銀座へ朗読劇を観に行く。三田和代さんは、わからなかった言葉など、ひとつもなかった。

6日 ヨガへ行く。自分の体の動きや状態がわりとわかるのが、ヨガ。精神的なことはあまり重視せず、呼吸と体とに気にかける。もっと動かしてあげないと、だめだなぁ。最近、身体を動かさないことはもったいないような気がしてならない。そんな気持ちとは裏腹に、身体はすぐに動かなくなる。気をつけよう。

(きよ)

・*・*・*・*・

(2007.9.12)

恋愛とか修羅場が俳優修行にとってとても重要だってのは本当ですよね。もっともその最中を客観視できるようになると・・・まあ、職業病ですけど。(じんぼ)

前週