極私REVIEW

(2003.2.2 19時)
■流山児★事務所「青ひげ公の城」@池袋:東京芸術劇場中ホール

なんか、寺山っぽくなかったなあ。見てる間中、寺山だと忘れてた。 (観劇は2月2日夜 2階席より)

あ、寺山じゃないから悪いとか、そういうことではないです。面白いかどうかってのは別ですから。

何が違ったんだろうかしら。ちなみに私は寺山はリアルタイムでは見てません。いくつかの映像と、あと万有引力とか月蝕とか蟷螂とかで知ってる。

まず音楽が違った。JAシーザーと宇崎竜童は、すごい差だった。舞台美術もかなり違う。あ、舞台美術っていうより、小屋の問題かもしれん。東京芸術劇場中ホールだもんね。プロセの巨大ステージ。2階席から見てたもんで、より感じた。

映像も、もし寺山が生きていて芝居で映像を使ったら、こういう使い方はしないんじゃないのか、こういう画は使わないんじゃないのか、とか思ってしまった。

でもって、やっぱ最大の違いは、猥雑さがなかったことだと感じた。いかがわしくないんだもん。火も水もないし、汚れてない・・・。ライターと懐中電灯はあったけど。

小屋の限界ですかねえ。もっとムチャクチャだと期待してたもんで。

とはいえ、あれだけのテンコ盛りの役者、ホン、装置とかを、よくまあ使いきったもんです。演出家は調教師状態だったんじゃないでしょうか。ムチとか持って。

あ、芝居中、ずっと舞台前っつらの上空にぶらさがっていたカバンは、きっと最後に爆発するって期待してましたよ。2階席からは視界に入るんです。なんかあるぞって。・・・そのままかよっ。


(QPさんによる意見:前回は池田さんじゃなくて、井沢さんだったという情報を得て)

あああ、圧倒的に井沢さんのほうが不健康でいいでしょうねえ。池田さんは、けっこういい役者だなあって思ったんですが、なんせ健康的でかわいくって、兄との陰惨なアパート暮らしとか言われても、想像がつきません。

井沢さんのほうが、圧倒的に、蹂躙したくなります、おぢさんとしては。


抗議、一切受け付けず!
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