弊社は「2010年デジタルネットワーク・コンテンツ関連市場予測データ集」を1998年6月に発表し、アナログ及びパッケージ型コンテンツのネットワーク配信への移行を予測した。しかし、その後の1年半のめまぐるしい変化は、2010年へ至る道のりが数年短縮されるのではないかという予感を抱かせるものだ。iモード端末は300万台に到達し、携帯電話でもネットワークコンテンツを受信できるようになった。ゲーム機のネットワーク端末化も認知され、プレイステーション2に代表される次世代機では本格的な「コンテンツのネットワークディストリビューション」が視野に捉えられている。端末の多様化と呼応するように、通信速度が急激に速まり、かつ低価格化も進展している。ネットワーク配信のシステムも実験段階から実用化へと移行しようとしている。サプライサイドの意識も、ユーザーの意識も急激に変化している。すべての要素がシンクロして「コンテンツのネットワーク配信」の実現へと動き出している。 今回の調査は、現在の市場の胎動と、そのベクトル及びポテンシャルを明確にし、「今、何が起こっているのか」と、「これから何が起きるのか」を明かにするものである。
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